帯状疱疹後神経痛 治療の実際

薬物治療

帯状疱疹後神経痛は、神経因性疼痛であり、侵害受容性疼痛に用いる非ステロイド性消炎鎮痛剤は鎮痛に無効です。効かないロキソニン(日本で良く使われている非ステロイド性消炎鎮痛剤の一つ)を何時までも投薬されている場合が少なくありません。
飲んでも痛みが全くとれない薬を内服している方は先生と相談してみましょう。
帯状疱疹後神経痛の治療に用いられることの多い薬は以下の4剤です。

1、     三環系抗うつ薬
2、     SSRISNRI
3、     リリカ、タリージェ
4、     オピオイド系(ワントラム等)

これら4剤は作用機序が異なり症例によって使い分ける必要があります。 

神経ブロック治療

帯状疱疹後神経痛における神経ブロック治療には原則が2つあります。

1つ目の原則、知覚神経ブロックは鎮痛に無効で、交感神経ブロックが鎮痛に有効であることです。

2つ目の原則、交感神経永久ブロックを施術できる部位には制限があるということです。具体的にはTh4(乳首)より頭側では交感神経処理が難しくなります。 

当院で行っている治療手順

1、まず神経根ブロック、オトガイ神経ブロック等の知覚神経ブロックを行い、帯状疱疹後神経痛が生じている神経を特定します。

2、その知覚神経を調節している交感神経につき、試験ブロックにより、効果と患者様の満足を確認後に神経を処理します。 

3、一か所の交感神経処理で痛みが取れ、治療終了となる患者様もいますが、隣接レベルでの交感神経処理を行うことで更なる鎮痛が得られることもあります。

新潟県○○市郊外にお住まいの74歳の女性の場合を御紹介します

この度、宇田川先生の治療を受け、あの苦しい痛みから解放されました。
帯状疱疹を患った後、痛みが残り、食べることも眠ることもろくにできない状態でした。
内科の先生に強い鎮痛剤をいただいていましたが、痛みは治まらず、薬が効かない痛みなのかと出口の見えないトンネルに入ってしまったような思いでおりました。
治療後は、料理やそうじなど今まで通り何不自由なくでき、中断していた手芸も再開することができました。
痛みのない日々を取り戻してくださった先生。大変感謝しております。
どうもありがとうございました。(原文のまま) 

1、     発症からの期間、帯状疱疹の発症部位、基礎疾患の有無などにより治癒の程度は異なりますが、交感神経処理により帯状疱疹後神経痛は鎮痛しうるのです。

2、     この症例の女性の様に、医療環境の乏しい地域に住まわれていても月12日で来院できれば治療できる可能性があります。

 発症より時間の経った「古い」帯状疱疹後神経痛は治らないのでしょうか?  

帯状疱疹後神経痛は早期治療が原則ですが、時間が経った場合も疼痛寛解を期待することはできます。
以下、発症より2年半が経過した後、平成284月に来院され、治療、治癒された、69歳の男性患者様から頂いた手紙です。 

平成二十五年、五月に帯状疱疹になり、その後帯状疱疹神経痛になり一年半治療しても痛が取れず。あきらめて一年間治療しませんでした。
ネットで友ペインクリニックを見つけ電話でお話し、して見た所、診療してくれるとの事で友ペインクリニックに通院し、先生が治してくれ、大変良くなりました。
先生のおかげです。感謝しております。(原文のまま) 

この患者様の治療は以下の手順で行いました。 

1、先ず、どの領域に帯状疱疹ができたのか特定します。神経根ブロックを行い、鎮痛が得られるかを確認することで責任神経根を特定します。
この患者様は左S2領域の帯状疱疹後神経痛でした。 

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2、その知覚神経を調節している交感神経を局所麻酔薬でブロックして、鎮痛効果を確認します。 

3、鎮痛効果が確認できた後に、高周波熱凝固法もしくは無水エタノールでその交感神経を破壊します。破壊とは、神経を構成する蛋白質を変性させることです。
この患者様では上下腹神経叢を処理しました。
神経処理後、2年半ぶりに痛みの寛解を感じて頂くことができました。

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